サーモン・チューブフライ

2017.07.03 Monday

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    トラウトのシーズンはそろそろ終わり。あと一月ほどで北の川にはピンクサーモンが遡上してくるし、9月に入ればキング、コーホーとそのままサーモンシーズンに突入する。というわけで暇をみつけてせっせとサーモンのフライを巻いてる今日この頃。今季はスカンジスタイルのチューブフライを島のサーモンの釣りに導入してみようと画策、春先から試行錯誤を重ねてきた。本日はこのサーモン用のチューブフライについて少し書いてみたい。スカンジスタイルのサーモンチューブは主に北欧のアトランティックサーモン用にデザインされたもので、アーチ型のオーバーウィングが特徴。このアーチ型のウィングはボディから高い所に位置するため、フックを上向きにセットしてもフライの動きをさまたげない特徴を持つ。サーモンの釣りにトリプルやダブルフックを多用する北欧向きと言える。

     

     

     

     

    ここカナダのBC州ではバーブレスのシングルフックのみ使用が認められるのだけど、シングルでもフックを上向きに出来れば、当然、スレ掛かりを避けることが出来る。島のサーモンの釣りでは川でも海でも群れの中にフライを投げ込むケースが多く、どうしてもスレで掛けてしまうことが増える。私の場合、サークルフックという針先が内側に曲がったフックを使い、そのスレ掛かりを避けてきたのだけど、フッキングし難いとか、フックがオープンしてしまうなどの問題も同時に抱えていたのだった。このチューブ・フライ、特にこのスカンジスタイルのサーモン・フライはそれらの問題を一気に解消してくれるのではないかと期待を膨らませてくれる。アトランティック・サーモン用のフライがパシフィックのサーモン各種に効くのかということに関しては、すでに先駆者がいて、しっかりと結果を出してくれてるようなので問題なさそうだ。サーモンの釣りでは状況によって、極端にサイズの違うフライを使用するケースが多いのだけど、このフライに関しては基本デザインを踏襲しながら、サイズ・バリエーションを展開できるメリットを持っている。そもそも、それがやり易いのがチューブフライのメリットで、各種サイズの違うチューブやコーンヘッド、フックなどを使用することできるのだ。

     

    ただ、この各種サイズというのが問題で、困ったことにメーカーによって微妙にチューブ口径が違う。これがチューブ初心者をえらく混乱させるのだ。メーカーによるチューブ口径の違いを話す前に、インナーチューブとアウターチューブについて話しておきたい。もしコーンヘッドなどウェイトを噛ませないのならば、アウターチューブのみを使い、フライを巻けばいい。ところがほとんどの状況では程度の差はあっても、フライを沈めたいケースがほとんどで、そのために各種専用のウェイトやコーンヘッドが用意されている。その際に必要なのがインナーチューブだ。つまり通常インナーとアウターの2種類のチューブを連結させて使用する。コーンヘッドなどのウェイトの口径はこのインナーチューブのサイズに合わせてある。インナーチューブだけを使い、ジャンクション・チューブでフックに連結させる方法もあるのだけど、最近はジャンクション・チューブ無しでダイレクトにアウターチューブにフックを差し込めるように柔らかな素材を使われていることが多い。ゴム管のような無粋なジャンクション・チューブがフライのシルエットをスポイルするというのが、たぶん、そういう流れになった理由だろう。

     

     

     

     

    メーカーによってチューブ口径が違う話題に戻すと、例えばスウェーデンのPro SportfisherとアメリカのHMHではインナーチューブ口径が違うので、それぞれ多種多用なコーンヘッドやボディウェイトを発売しているにも関わらず共用できない。それぞれのメーカー専用のチューブを使う必要があるのだ。割り切って自分の好みのメーカーを決め、チューブもウェイトも同じ会社に統一するのが手っ取り早いかもしれない。そのあたりのことが無知だった私は、なんやかんやで結局、ふたつの会社のセットを買いそろえるはめになった。ところがフライのバリエーションという観点から言えば、そのことは案外に便利なのだった。要は状況によって、うまく使い分けていけばいいだけの話。特にHMHのインナーチューブはかなり細いので、小さめのフライ作成には何かと便利。コーンヘッドを使わずにひも状のオモリを数回巻き止めて重さを調整することなども可能だ。

     

     

     

     

    さてスカンジスタイルのサーモンチューブ・フライについてもう少し書いてみる。使用するマテリアルはジャングル・コックとオーバーウィングの素材を除けば、普通に使われているものが多い。ジャングル・コックはほぼ毎回使用するので、Bランクのケープを手に入れた。ジャングル・コックのランクはABCと3ランクあり、Aはもちろん最高品質でフェザーの割れなども無いのだけど、200ドルくらいとちと高い。Bランクで140ドル、Cランクで90ドルなのだけど、手に取って較べてみたらBランクでも十分に使えるようだった。オーバーウィングの素材はテンプルドック、フォックス・テール、タヌキなどリアル・ファーとシンセテックな素材がある。ナチュラルなフォルムが欲しいなら、やはり動物の毛の方が断然いい。水中での動きも抜群だ。アンダーにファー、そのうえにシンセテックの素材を乗せることで泳ぎのフォルムをキープさせることも出来る。オーバーウィングの素材は小さなパッケージでも12、3ドルと少々お高い。色を各色揃えようとするとすぐに100ドルを超えてしまうけど、一度買ってしまえば暫くは使える。これらの素材はマラブーよりは腰があり、ポーラベアなどよりは柔らかい。水中での動きはゾンカーに近い動きをしてくれる。ラビッド・ゾンカーをオーバーウィングに使うというレシピも結構あるので、フライとしてはゾンカー系の動きをする種類になるのだろう。

     

     

     

     

    フライの構造としては、ハックルの上にウィングを乗せることを2回繰り返すだけ。ウィングがハックルの上に乗ることでアーチ型のフォルムが形成されフライのテールの動きがフックに干渉しないようになっている。ファースト・ハックルの変わりにUV系の光りモノをコンポジットで巻き込んだり、単純にハックルを一カ所だけにしてサイズ・ダウンを計るようなバリエーションもある。ウィングに挟むフラッシュの種類によっても水中でのフライの見え方はいろいろと変化するようだ。

    色味に関して言えば、オーセンティックなサーモン・フライの色味を参考にしているところがあり「ハイランダー」など有名なパターンをスカンジ化させたものもある。最近、少し作り慣れてきたので、今後シーズンに入る前までにサイズと重さのバリエーションを揃えておこうと思う。フライの重さはグレイン表示できる精密なデジタル・スケールを手に入れたので、これで従来の実績あるフライの重さと比較し、ある程度の沈下のスピードを割り出している。ネットで安く手に入れたこのデジタル・スケールはフライラインやシンクティップの重さも計れるので、とても重宝している。17ドルとかで、えらく安かった。おすすめ。

     

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