盛夏のピンクサーモン その5(最終回)

2016.08.31 Wednesday

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    イブ・リバーのキャンプ・フィッシングの最終回レポート。

    キャンプ・フィッシングと書いてるわりにキャンプの話がほとんど無かったので、

    そのあたりの話を今回は書いてみたい。それと使ったフライの話も後で書きます。

     

     

     

     

    このキャンプ・サイトは州が管理している無料サイトで、予約などもなく先着した人から勝手に使っていいというアバウトなもの。最長2週間ステイできるとあるけど、誰もチェックしていないので1ヶ月でも居ようと思えば居られると思う。水場はないので、食事用の飲料水は持ち込んだ。私は20リッターのポリタンクを一応準備したけど、4泊でタンクの半分くらい使っただろうか。テーブルとベンチ、キャンプファイアのピットが設置されてるので、豪華ではないけれど必要十分にキャンプ生活を過ごせる。ジェイクと奥さんは1週間の真ん中あたりに、車で1時間のSaywardという小さな町に出かけてモーテルでシャワーを借りていた。3ドルで10分使えるとか。私は4日間だけなので、シャワー無しで過ごした。2度ほどお湯を湧かして手足を洗い、身体を拭くことで何とかやり過ごすことが出来た。島は湿度が低いので身体が汗でベトつくということがないことも大きい。

     

     

     

     

    食事はランチはハムやチーズを挟んだサンドイッチ、インスタントラーメンなど時間を掛けないものを食べて、夜もパスタを茹でたり、ソーセージを火であぶったり、ジャガイモを火の中に入れたり、とにかく簡単に調理できるものをメインにしていた。食材は卵も野菜も4、5日なら腐る心配は全くない。日陰はとても涼しいし、島は湿度がとても低いのでカビなども心配もない。一応、保冷剤を入れたクーラーバックに食材をストックしていたけど、2日目にはもう常温になっていたと思う。釣ったピンクサーモンを料理するのであれば、案外に豪華な夕食になる。ただし私たちは毎日夜の8時まで釣っていたし、朝も毎日早いので、夕食に時間や手間を掛ける元気がなかった。やはりキャンプの食事は簡単ですぐに食べられることが鍵になると思う。

     

    キャンプ生活ではしっかりと睡眠を取ることが大切だ。そこで重要なのはスリーピング・マット。寝袋が掛け布団だとすると、スリーピング・マットはベットに該当する。スリーピング・マットはほんとに沢山の種類があって、どれを選んでいいのか迷ってしまう。完全にエア式タイプのもの、クッションがありそこにエアが自然に入るもの、簡易ベットのようなコットなど様々だ。私はネットでの使用レヴューを参考にして5センチほどの厚みのクッションにエアが自然に入るタイプを購入した。保温のレートも高く秋冬も一応OKというタイプ。実際使ってみて、思った以上に快適に寝ることが出来た。私は横を向いて寝ることが多いのだけど、腰の横の骨が痛くなることもなかった。仕舞う時はエアを抜いて丸めてしまうば、かなりコンパクトになる。バックパックにも収まるサイズだ。使用レヴューで得点が高いものはある程度、信頼できると思った。暫くはこのマットで問題ないはずだ

     

     

     

     

    さて、今回使用したフライについて。ピンク系を中心にシルバーやチャートリュースをミックスしたシンプルな形がメインになった。ウーリーバーガー系、マラブー系のボリュームのあるフライはこれだけサーモンの数が多いと驚かすだけだった。この手のフライは少ないサーモンに気づいて貰うためのフライなのだと思う。この川では出来るだけ小さく控えめでいながら色味的にはサーモンの目を引くことが大切だった。大まかな雰囲気としてはソルト用のフライに近いかも知れない。ピンクサーモンはピンク系の色味が鉄板というのが定説なのだけど、ピンク一色だと見切られてしまうことが多かった。それでジェイクと相談しながら、ピンクに何かしら明るい色をプラスしたフライをキャンプサイトで連日タイイングしていたのだった。大体、ランチの後、夕方の釣りに出かける前に毎日タイイングしていた。実は今回、現地でタイイングする大切さを身に滲みて理解できた。川の状況、魚の活性度により、アタリが取れるフライは刻々と変化していく。それに対応するためには現地で対応しながらフライを巻いていくしかないのだ。どんなに大量にフライを持ち込んでも、それがサーモンに効かないフライなら全く意味がない。

     

     

     

     

    サーモンは元々気まぐれだし、フライは適当で大丈夫と思っているなら、それは大きな間違い。時間、天候、水温などによってサーモンが興味を示すパターンは必ず存在する。今回、「ロング・ストレッチ」で釣っていた時に私たちには長い時間全くアタリが無かった。そこにガイドが2人の客を連れて私たちの隣で釣り出した。ガイドが渡したフライを付けた客のフィッシャーはファーストキャストで魚を掛けた。その後も二人は次々と魚を掛けるのだった。私とジェイクは顔を見合わせて呆然とした。明らかにガイドは釣れるフライを知っていたのだ。私たちは、こんな時は素直にどんなフライを使っているのか、教えて貰う。大体のガイドは気持ちよくフライを見せてくれる。そんな情報を少しずつストックして、自分で実際に巻き、使ってみることで初めてそれが知識となる。なので川でよく釣れてる人を見たら素直にフライについて聞き、教えを乞いましょうね。

     

     

     


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