サーモンキャンプ 2018 その1

2018.08.22 Wednesday

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    一年ぶりのイヴリバー。ツーサウザンドのプール脇を歩いていたら、いきなりブラックベアが目に飛び込んで来た。

    カメラを向けるとスタコラと薮に逃げ込んだ。相変わらずここはクマが多い。

     

     

     

    お久しぶりです。

     

    今年はなぜか春のトラウトの釣りのモチベーションが上がらずに都合3、4回ほどの釣行で夏になってしまいました。序盤に結構良い釣りができたのですけど、その後型の良い魚は深場へ異動したのか、非常に厳しい釣りの状況となったことが川へ足が向かなくなった理由。そうこうしているうちに8月になり、今年も恒例になった北の川へのピンクサーモンキャンプに出掛けてきました。今回は釣り仲間とのスケジュールが合わず単独行動で、期間も例年に比べ2泊3日と短め。その時の様子を数回に分けてリポートします。透明度の高いスティルウォーターでのサーモン釣りは今回で3回目。サーモンの圧倒的な数に惑わされますが、実は結構、難易度の高い釣りではあるのです。そのあたりのちょっとだけ分かって来た技術的なことも書いて見たいと思っております。

     

    ビクトリアから北へ向かい3時間のドライブでキャンベルリバーに到着。川沿いの路肩には沢山のフィッシャーたちの車が数珠つなぎに駐車されてます。橋の上から川を覗いて見ましたが、ピンクサーモンの群れは見られず、どうやらまだ数の方はピークにはちょっと早い様子。それでもこれだけのフィシャーがいるのですから、まあ、そこそこ釣れるのでしょう。その後、車をさらに北へ向けて1時間半のドライブで目的地のイヴリバーへ無事到着。高い鬱蒼とした樹々に囲まれた小さなキャンプサイトには一組のキャンパーが居るだけで、いつもながら閑散としてます。というのも釣り人の多くは車内で寝泊まり出来るRVで来ており、別の場所にあるRV専用のキャンプサイトを利用しているためです。早速に寝場所を確保しテントを設営した後に軽く昼食を食べて、午後の1時過ぎに釣り場へと向かいました。

     

     

     

    去年よりサーモンが少ないと言っても、この黒い影。イヴリバー、恐るべし。

     

     

     

    川の水位はほぼ昨年と同じで、各プールを順に上流へ向けてチェックして見たところ、遡上しているピンクサーモンの数は去年よりも少なめで3分の2ほどでしょうか。ピンクサーモンの遡上は通常奇数年の方が数が多いと言われており、今年は偶数年なのでどうやらその法則はやはり当てはまるようです。昨年見られたコーホーとキングの姿は全く見えずで、ちょっとガッカリさせられました。一昨年、ジェイクと釣った「ツーサウザンドプール」、去年サムと釣った一つ上のプールにはそこそこの数が入っていたのですけど、それでも一目でサーモンが少ないことが分かります。最も良さそうな釣り場は一番上流のゆったりした流れのある大きなプール。ここは昨年少しだけトライしたのですけど、他のプールに十分なサーモンの数が居たのであえてこの上流まで足を運ばなかったのです。とりあえず初日なので、プールの流れや深さを熟知している「ツーサウザンドプール」で釣り始めることに。ここは一昨年のピーク時の半分以下のサーモンの数ですけど、他のフィッシャーの姿も見えず、上流部の落ち込み部分に固まっている比較的釣り易そうな群れを狙えるポジションを確保。プール下流の部分にも別のグループが群れていますが、こちらはちょっと釣りが難しそう。スティルウォーターにスティしているグループよりも上流部のグループの方が、多少流れのカモフイラージュでフライラインを隠すことが出来そうな雰囲気です。

     

     

     

    最初の一匹。なかなかの面構えのオスで結構パワフルでありました。

     

     

     

    #5のスイッチロッドにコマンドーヘッド275gr、エクストラファーストシンキングのヴァーサティップ10ft、フライは軽めのビードヘッドのやや小振りなブルー系ゾンカーという初日のセッティング。#8のシングルにRioのショートスカンジのインターミディエットシンキング250grを組み合わせたセットも今回持ち込んで来てます。シャワシャワした落ち込み部分からラインを流し込み、フライを群れの中へ送り込みますが、黒いシンクティップの影に気がついた一部のサーモンが水中でパッと散るのが目視できます。フライラインを極力サーモンの上を通過させないように飛距離を調整しながら3回ほどキャストを繰り返します。4回目のキャスティングでフライがうまく群の終盤に届く頃にモヤとしたピンクサーモン独特のアタリをロッドに感じ、一呼吸フライを送り込んでからロッドの合わせを入れると、川底で一瞬ボディをローリングさせたサーモンの銀色の横腹がギラっと光ります。サイトフィッシング出来る透明度の高い川で、サーモンをヒットさせるとほぼこの一瞬のギラつきを目撃することができるので、これがフッキングのサインとなります。これからファイトが始まるというサインでもあり、脳内でアドレナリンが吹き出す瞬間。ほぼ一年ぶりのこの感触。フッキング直後はサーモンも事態を理解していないので動きは少ないのですが、10秒をすぎた頃から猛然と左右に動き出し、リールの心地よいドラッグ音を伴いラインをグングン引き出して行きます。暫くラインをリールに巻き取っては、また引き出去れという動きを繰り返し、次第にサーモンは岸際へ。まずは最初の一匹が釣れたのでホッとため息。無事にランディングされたのはやや口が曲がり始めたオスで、まだ背中の盛り上がりは見られない個体。写真を一枚だけ撮りゆっくりとリリースした後、今年も無事、この川に戻って来れたという喜びがじんわりと胸に広がったのでした。

     


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