シングルハンド・スペイが面白い

2018.05.29 Tuesday

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    ご無沙汰しております。

     

    ここ数年、冬場は釣りをしなくなったので、ブログの方もお休みというパターンが定着。トラウトのシーズンは4月上旬から始まっていたのですけど、4月は2週間ほど旅行に出かけたり、もろもろの野暮用で釣りに行く機会を逃しておりました。それで先週、やっと5月中旬になっての初日。そして今週と2週連続でカウチン・リバーへ出かけてきました。釣り仲間の話では、4月に型の良いブラウンと居残りのスティールヘッドを数匹釣ったけど、5月は気温が上がり、釣りは全体的にやや低調なのだとか。とりあえず先週の話から書きます。いつもの中流域のホースシュー・ベントからスタートしたのですけど、水量はパーフェクトで濁りも無く水温も高すぎず申し分なし。なのですけど、魚の気配が全く感じません。一流し終えて何の反応も無かったのですが、どうも釈然としないので、気になるポイントだけ2カ所だけ再びトライすることに。#5のスイットロッドに250grのコマンドーヘッド、ファーストシンクのヴァーサ・リーダー10feet。フライをノーマルサイズの黒のウーリーバーガーから大型チャートリュースのコーンヘッド・イントルーダーへ交換。とりあえず、でかいフライで誘ってみる、の作戦。トラウトはすでにサマーモードに入っており、リフルやポケットウォーターにいる確率が高く、そのポイントはそんな流れのやや後ろで、少しだけ流れのスピードが減速されていてトラウトが身を潜め餌を待つには絶好のポイント。まさに、そこで来ました。ズン。初回に何度もフライを流したポイントですが、やっぱりトラウトは居たのでした。トルクがあって走らず、なかなか寄ってこないので大きめなブラウンかなと思ったのですが、やはりそうでした。岸に寄せたブラウンはゴールド系で20インチほどのサイズ。この日は、その後場所を移動したのですが、小さめのレインボーを2匹追加して、午前中だけで釣りを終了。

     

     

    ホースシュー・ベントの流れ。水量はパーフェクトなんですが、釣りの方は難しい。

     

    やっと来たイエロー系のブラウン。アタリ一回、これだけ。

     

     

    そして今週。実はこの日、新しいシューティングヘッドを購入していたので、そのテストも兼ねておりました。RioのSkagit Trout Max 200grというコマンドーヘッドよりもさらに短い11ft。RioからはSingle Speyというシングルハンド用スペイ・ラインが販売されてますが、このラインは重さのあるストリーマーが投げづらいようで使用を避けてました。ヘッドの長さを見ても、どうも使い勝手が良いようには見えませんし。その点、Skagit Trout Maxはスカジットと名前があるようにある程度のボリュームのフライは投げられるようですし、ラインの短さからそのハンドリングの良さは想像できます。このこのラインを#5のシングルハンド・ロッドに合わせて、シングルハンド・スペイの初体験。別にOPSTのコマンドーヘッドの200grでも良かったのですけど、11ftの短いヘッドでどうなのかなという好奇心で手に入れてみました。

     

    半日、川で使ってみての感想は、まさに「いいじゃないか、これ、使える!」でした。まず、ノーマルのスカジット・キャスト的な使い方ですが、スナップTでセットした後、シュートする際に左手でラインを引く、つまりホールを加えると飛距離がかなり違ってきます。通常、ダブルハンドの場合、両手が塞がってますから、この左手でのホールは使えません。ラインを水面から剥がす時には、ラインそのものの重さでロッドには十分に負荷が掛かるので、ホールをする必要はないと思います。飛距離はスイッチロッドと同じくらいは出ていた思います。それとオーバーヘッドでのシューティングですが、アンカーを手前に置かずにエアボーンで後ろに引くために、ロッドには最大に負荷が掛かり、飛距離はスカジット・キャストよりもさらに伸びます。バックスペースがあり方向転換しない湖やビーチなどの釣りでは、このシューティング・スタイルが一番でしょうね。ラインのセットは単純にロール・キャストで前に伸ばす、で良いと思います。それとこのライン、長さが短いせいかスネーク・ロールが簡単に出来ます。スネーク・ロールって、方向転換時にも使えますし、しかも距離も出るので、とても便利です。スネーク・ロールは軽めのフライの方がやり易いようですが、ウーリーバーガーなどウェイトの入ったストリーマーでも慣れれば大丈夫。水面からラインを引き離す際の力の加減です。

     

    ネットでこのラインとOPSTのコマンドーヘッドを対比したレヴューを読みましたけど、コマンドーヘッドの方が2フィート半長い分だけプレゼンテーションが幾分ソフトになるとありました。気分的にはそうかも知れませんが、いずれにしても使用している重さは200grですからね。あまり気にしなくても良いと思います。少なくてもこの日使った感じでは、着水がラフで気になるということはありませんでした。そのあたり印象は川の条件で変わるわけで、カウチン・リバーは水面が比較的ラフなポイントが多いのですよ。フラットな鏡面が多いような川では、また違うと思います。

     

     

    白波の手前でやっと来たアタリ。水量もあるので魚がなかなか寄ってくれない。

     

     

    ますは先週グッド・サイズのブラウンが釣れたホース・シューのポイントへ。釣り人はどうしても、一度魚が釣れたポイントに戻る習性がありますね。川の状況は先週とほぼ同じように見えたのですけど、魚は全く反応なし。フライを変えて2回流してもダメだったので、下流のストルツ・ホールへ向かいました。上流のスカッツ・ホールは先週は全くダメだったので、今季初めてのポイントへ。ストルツ・ホールは3カ所ほど釣るポイントがあるのですけど、2カ所にはすでに釣り人がいたので、最後のスポットだけの釣りとなりました。長さとしては50メートルほどのランなのですけど、終盤まで全くアタリがありません。アタリは無かったのですけど、シングルハンド・スペイのキャスティングをいろいろ試行錯誤していたので、アタリの有る無しはさほど気に掛けていませんでした。まあ、今日は坊主でも、ラインのテストが満足出来たので、いいか..みたいな案外に満たされた気持ち。

     

    ところがポイントの終わり、最後の白波が立つポケット・ウォーターの少し手前で、いきなりググーっと来たのでフック・セット。ロッドからはかなりの重さを感じ、流れもかなりあったので、なかなか寄せることが出来ません。リールはそこそこドラッグを締めていたにも関わらず、ジージーとラインが引き出されていきます。暫くやり取りしながら少しずつ浅瀬に寄せます。見えた姿は20インチを超えるサイズのシルバー系のブラウン。先週のイエロー系ブラウンよりも少し大きいサイズで、非常にコンディションも良くヒレも欠けなど無くピンと張ってました。2週連続での50センチ超えブラウン。そろそろトラウトのシーズンも終盤ですし、まあ、運の良さもここまででしょうね。この日のロッドはSAGEのTCRという飛んでもないガチガチの硬いアクションなのですが、強いバッドのお陰で大型のトラウトの扱いも全く不安に感じませんでした。キャスティング時も短いシューティングヘッドをティップ部分で綺麗に弾いてくれる感じで使っていて気持ち良かったです。この手のラインの組み合わせには向いているロッドだと言えるでしょう。

     

     

    シルバー系のグッドサイズ・ブラウン。久々にシングルハンドで大型とやり取り。バットが強いので全く不安なし。

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