キングサーモンでシーズン開幕

2014.09.20 Saturday

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    スッとラインがストップしたので、軽くロッドを45度くらいまで引き上げるともうすでにフッキングしていた。キングサーモンが気がつくまでちょっとタイムラグがあるので、その暴走に備えて脇を引き締める。フックされたことに気がついたサーモンは一気に下流へ。あっと言う間にフライラインのグリーンの色味がリールから吐き出されてランニングラインのオレンジに変わった。いきなり自分の想像を超えたエリアでジャンプ一番。ドッボーンという大きな音の残響が静かな森に染み込んでいく。でかいオスだ。Uターンに備えてリールの巻き取りに意識を向ける。ラインが緩んだ瞬間にフックが抜け落ちることがあるのだ。どんな場合でもラインのテンション維持だけは絶対だ。サーモンがUターンしてラインが一挙にだぶついて、それを巻き終わった後にサーモンが跡形もなく消えてしまったことが何度かある。あの手応えの無さはほんとに泣きたくなる。


    ビック・クゥイルカム・リバーという名前とは裏腹にこの川は日光の湯川あたりを連想させる流れの緩やかな小さな川で、一見、ブルックトラウトがターゲットにぴったりという渓相。この川には、この時期、大きなキングサーモンが大量に入り込みひしめき合っているわけで、その光景は異様としか言いようがない。自分がこの手の川に持つイメージとのギャップを埋めるのにいつも苦労する。そんな小さな川で、樹々も川面にハングオーバーしているところも多く、サーモンをフッキングしてもランドできる可能性はさほど高くない。サーモンが一気に走ってもファイトする自分の立ち位置を変えることも難しいし、ランドしやすい河原みたいな場所も少ないのだ。






    それでもキングサーモンはスティールヘッドのように距離を突っ走らないので大体は20メートルほどでUターンしてくるケースが多い。限られたエリアでうまくサーモンとファイト出来ればチャンスはある。このオスのキングサーモンは比較的川へ入って間もないのか、海で泳ぎ回った体力をまだ温存しているようで、ジャンプとランを執拗に繰り返していた。それでも10分ほど経過すると今度は流れの深みでじっと休むようになり、それを無理矢理「コラ、出てこい」と引っ張り出して、また走られるということを繰り返していた。そんなことを繰り返してやっと浅瀬に寄せたのはヒットしてから20分くらい経っていたかも知れない。ファイトが終わり肩で息をしながら、なんとかその姿をカメラのフレームに収めることができた。フックを外してしばらく水の中で大きな魚体を前後に揺らして空気をエラに送り込む。そのうちゆっくりと手を離すと、サーモンは悠然と流れに戻っていった。この日、サーモンのフッキングは7、8回あったのだけど、ランドで来たのは2匹だけ。それでも決して悪くない釣果だと思う。キングはサーモンの中で最も凶暴でタフな相手なのだ。


    この日のタックルはいつものSageTCX#7のスペイロッドに新調したSPEYCOのリール。このリールのついては後日また詳しく書く予定。ティペットは10ポンドからスタートしたのだけど、最初のヒットであっさりと切られ、その後14ポンド!に変更。まあ、海でのダウンリガーの釣りではフィッシャーたちは20ポンドを付けてキングを狙うらしいから、それを考えれば普通か。フライはもの凄く小さめで、イントルーダーにつけるトレーラーのフックを使用。これはシャンクの長さが10ミリくらいか。このフックが良いのは小さいのにゲープの幅があるので大きなサーモンもしっかりと掛けてくれること。ワイヤーも海用の太目。ここのサーモンたちは流れが静かでクリアな分だけフライをよく見るし、通常のサイズでは即スプークさせてしまうのだ。フライのドレッシングもあっさりとパラパラ。こちらのフィッシャーはオレンジやグリーンの派手なフライを多様するので、逆手で黒やパープルなどが効果的。(と私は勝手に判断)







    さて。ほんとに久しぶりのブログ更新となった。過去ログを見れば、去年の暮れにコーホーサーモンの釣りに出かけて以来の釣行か。冬場のスティールヘッドは雨のため水位が高くて何となくチャンスを逃がし、春先のトラウトは仕事が込み入ってしまい、何となく時期を逃してしまった。サーモンのシーズンに入っても、8月から9月にかけてのピンクサーモンも何となく行きそびれ、キングサーモンだけはと、やっと重い腰を上げた。遅まきながら私のシーズンの開幕であったこの日、いきなりのグッドサイズのキングとの邂逅はやはり嬉しいものがある。サーモンのシーズン中、たぶん11月の下旬あたりまではなるべくブログの更新をキープできたらと思う。









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